富永理恵さん(10期)
富永さんは現在、幼稚園の先生をしています。昔からの念願だった人にモノを教える職に就いてみて感じた事や今後の目標についてお話を伺いました。



 
富永理恵(とみなが りえ)   

・1976生まれ
・高校時代は、ピアノ、日本舞踊を習う。
・部活では茶道武部長として活躍。   
−どうして幼稚園の先生になろうと思いついたんですか?

本当は、昔から習っていたピアノや日本舞踊の仕事に就きたいと思っていたのだけど、日本舞踊は、自分についている教え子さんからお金を頂いて、教室を開かなくてはいけないし、高校卒業時点では、年齢が足りなくて教室を開けなかったの。それに、人にモノを教える事が、小さい頃から好きだったので、自分の出来る事が活かせる職業は、何かと考えたときに幼稚園の先生になろうと思いました。あと、どうしても人とは違う仕事がしてみたかったというのもありますね。何か、私じゃなきゃ駄目だ!という仕事がしたかったんです。

−では、高校在学中に、進路を決めたのですか?

幼稚園の先生には前からなりたいと思っていて、本当は音大にも通いたかったんだけど、高校在学中に自分の通った幼稚園に進路の相談をしにいったら「短大を出てから長く働いたほうが経験になるでしょう。」という話を聞いて学校は、短大に決めました。

−最近の子供の特徴って何かありますか?

ちょっと転んだだけで、骨を折ってしまうのですよ。転んだ時に、とっさに手が前に出ないんですね。最近の子供は、赤ちゃんの頃のハイハイの時間が短くて、その影響があって転んだ時に大ケガをしてしまうんですよ。あとは、子供に対して親の期待が凄い大きいという事ではないかなぁ。最近では、、公文やピアノ、スイミングなどに通っている事が多いですね。

−幼稚園と保育園は、どのように違うのですか?

幼稚園は文部省の管轄で、園児に接するのが先生、保育園は、厚生省の管轄で、園児に接するのが保母になります。幼稚園は、保育園と違ってちゃんとしたカリキュラムがあって、園児達に教育をする場所。保育園は、自由に遊ばせたり、一緒に散歩をしたりと、どちらかというと、生活の場を提供している施設、という感じではないでしょうか。

−保育の内容って、どのようなものなんですか?

絵を描いたり、歌を唄ったりします。最近、流行のアニメソングなんかも取り入れて唄っています。ここでも、自分の好きなピアノが活かせますし、得意ではないのですが、身体を動かすことが好きなので、子供達と一緒に運動をしたり、とても楽しいですよ。私も、いつの間にか子供達に溶け込んでいる事が多いですね。

−今の仕事をしていて、良かった事は何ですか?

子供達の成長がわかる事かなぁ。私の通っている幼稚園は3年保育で、最初に入ってくる時は、まだ、よちよち歩きで言葉も上手く喋れなかったりするけれど、やっぱり年長になったりすると、階段をすたすた登っていけるし、人間的にも進歩がわかりますね。また、年少の園児は、ご飯を食べた後、眠くなったりすると、そのまま寝ちゃったり.....。可愛いですよ。

−今後の目標は何ですか?

将来、初恋の人は誰でしたか?と聞かれて「幼稚園の先生」と言われる事ですね!

−今の子供達の遊びというのは、どういうもの何ですか?

今も昔も、変わらないですよ。家では、わからないですけど。幼稚園では、はないちもんめやドッチボール、後は、落ち葉を拾って囲いの中に貯めてあげて、落ち葉プール、ローラー滑り台なんかで遊んでますね。また、園内に様々な動物たちがいるので、彼らと接しています。夏は、園内の川で金魚のつかみ取りをしたりするんですよ。

−辛い事とかは、ありました?

一年目とかは、特に辛かったですね。何もわからない所からスタートだったので。あとは、行事があったりすると準備が大変ですね。それでも、子供達が付いてきてくれるので、とても励みになります。それと、(去年の)8月に膝の半月板を切ってしまって、1ヶ月間、入院したんですけど、子供達からの寄せ書きを貰って、思わず泣いてしまいました。幼稚園の仕事は、立ったり座ったりなので、退院した後も膝を使う仕事なので大変でしたね。

−園児の保護者と自分の考え方のギャップってありますか?

やはり、家庭との連携で教育を進めることが大事であるという事です。私達に、頼りっきりではなくて、家庭でも子供に教育をするという事が、大切だと思います。「私達の言う事は、聞いても家族が言ったのでは聞かないから」というのではなく、もっと積極的に、子供達と接してやることが必要ではないでしょうか。

−最後に、今後、同じ職業に就きたいと思っている人にアドバイスを下さい。

なりたいという気持ちがあれば、絶対、大丈夫です。頑張ってください!

−ありがとうございました。